寿限無を暗記させるにあたっての悩み
たいきはもういろは歌を完璧に言えるようになった。
あとは書く方なんだけど、これも全部手書きで書いてトイレに張ってやったら、なんだかトイレにはいる度に唸り声みたいなのが聞こえてて、なにかと思ったら一生懸命読んでいるようで、こちらもじきにできるようになるだろう。
となると次のやつを考えなきゃいけない。
で、奥さんにも相談して、やっぱり寿限無だろうと言うことになった。
で、寿限無といえば私が覚えてるのはこうだ。
寿限無寿限無、五劫の摩りきれ
海砂利水魚の水行末
雲行末、風来末
食う寝るところに住むところ
藪ら柑子のぶらこうじ
パイポパイポパイポのシュリーガン
シュリーガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
長久命の長助
で、結構前から気になっていたのだけど、どうやらこれ、何パターンかあるようなのだ。
私が覚えたのは中学生くらいの頃で、ちくま文庫の速記本を読み漁ってたときだ。
だからそれが円生だったやら文楽だったやら、はたまた志ん生だったやらは思い出せないけど、とにかくその辺だ。
一応ちゃんとしたやつのはずなのだ。
ところが最近テレビなんかで子供向けにやってるのを見るとちょっとずつ違うのだ。
こんな感じ。
かっこは私の覚えてる形。
寿限無寿限無
五劫の摩りきれ
海砂利水魚(の)
水行末、雲来(行)末、風来末
食う寝る処に住むところ
藪ら柑子(の)藪柑子(ぶら柑子)
パイポパイポ
パイポのシューリンガン(シュリーガン)
シューリンガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
長久命の長助
録音をAmazonミュージックで聞いてみたら、林家たい平師匠は私が覚えてるやつに近くて、柳家わさび師匠は後のやつっぽかった。
というか多分このわさび師匠がテレビで寿限無を子供向けにやってるんだろう。
あと、細かく言うと「五劫」というのを「後藤」とか「ごぼう」と同じように頭を低く言うのか、「Dr.コトー」とか「Yahoo!」みたいに頭を高く言うのかというのも流儀があるっぽい。
まあ、こう言っちゃ何だけど所詮落語なのでどれが正解とかないのはわかってる。
それぞれの教わった流儀があるのだ。
しかし子供たちがどこかで同じように寿限無を覚えた子供と寿限無の暗誦をしあってバカにされたりしないだろうか。
あるいは小学校で皆で覚えるみたいなことがあったときにアホな先生から「間違ってる」とか言われたりすると傷つくのは私じゃなくて子供たちなので大変困る。
うーん。
せめて小学校の教科書に載ってる正解だの文部科学省が定めたセイカイだのが無いかだけでも確認した方がいいだろうか…。
しかしたかが寿限無でこんなに「代書屋(桂枝雀師匠のだ)」の「まんじゅう商を営む…」みたいに悩むことになるとは思わなかった。(アホな男の履歴書を代筆するのに「たいこ焼き」屋をやったと言われて、たいこ焼きで伝わるかな、「今川焼き」、「大判焼き」いや、、と悩むシーンがあるのだ。)
もう寿限無はやめようかなと思うレベルなんだけど、たいきに2、3回やって聞かせたら
『ブゥー!ぽんぽこぽんぽこ…(笑)』
と、金明竹の「ひょうごのひょうごの」みたいにころげまわって喜んでいたので、もう後には引けない感じでもある。
ああ。
どうしようかなぁ。
次からはちゃんと定本のあるやつにしよう。
論語の素読とか雨ニモマケズとか。

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