たいきは「年中さん」らしくなった〜保育園育児の成果
「たいちゃんは随分年中さんらしくなってきましたね」
お迎えに行ったら、園長先生がそんな風に声をかけてくれた。
ん?
どういうことだろう。
年中さんらしいって、私にはピンとこない。
「どういうことです?」
お聞きしてみた。
先生いわく、年長さんのやることをじーっと見て吸収して、自分でやってみるという行動が増えたらしい。
そして、年少さんに教えてあげるということもあるらしい。
それから、なにか挨拶するとか、そういうことを前はもじもじしてできないことが多かったけれど、最近は先生の前に出て大きな声でいろんなことを話せるようになったらしい。
ふーん。
なるほど。
私の見ているたいきとは、だいぶ違う。
誰かと会って「こんにちはして」なんて私が言っても、私の後ろでもじもじすることは多い。
まあいいのだけど。
「恥ずかしいの?まあいいけど。挨拶できるとかっこいいけどなあ」
なんて毎回言ってるのだ。
それが、先生の前では効果を発揮しているということだろうか。
お父さんの前では恥ずかしくてできないとか。
たしかにありそうだ。
うん。
成長してるんだな。
そんなことより、年長さん、年少さんとの関わりが面白い。
何しろ私が見るたいきは、まだまだ4歳の、のはなに意地悪する小さな男の子。
もうすぐ5歳になる、のはなに色々世話をしてくれる、だいぶ頼りになるようになってきた男の子。
そういう存在だ。
少し年上のお姉さん、お兄さんからいろいろなことを吸収する。
少し下の子達に何かを教えてあげる。
そういうところは私が目にすることはない。
なるほどね。
そうやって親が知らないところで、私達との暮らしでは身につかないものを、身につけていくのだ。
なるほど、なるほど。
先生がわざわざ「年中さん」っぽいって言ったのは、4才っぽいんじゃなくて、年長さんと年少さんにはさまれた「年中さん」っぽいっていうことなんだけど。
それは、ただ歳を重ねるだけで身についたものじゃない。
年長さんの子たちとももう4年の付き合いだし、年少さんの子たちとも3年の付き合い。
先生たちもみんなたいきが0歳か1歳のときから見てくださっている先生ばかり。
そういう人間関係、安心感の中で育まれた社会性というやつだ。
大家族とか田舎のコミュニティみたいなところで培われるようなわちゃわちゃしたあれがちゃんとある。
やっぱり保育園っていうのはありがたい。
「たいきは年中さんらしくなったらしいね。」
そう、帰り道に声をかけると、たいきはなにか必殺技の名前を叫んで走っていってしまった。

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