足し算から掛け算への進化の瞬間
『いんせきがおちてきてきょうりゅうがぜちゅめちゅしたのって、にねんまえ?』
えーと。
二年前じゃないことはわかるけど、正確にはどのくらい前だったっけ。
たしか6000万年とか。
そんな感じだったか。
「いや、もっと前だよ」
『しゃんねんまえ?』
「いやいや、もっともっと前だよ」
ここで6000万年とか1億年とか、言葉を教えてもいいのかもしれないけど。
それを教えたところで、その意味もわからなければ数字の大きさのイメージも持てないだろう。
どうしようかなぁ。
などと考えながらとりあえず「もっともっと」を繰り返して適当に流す。
『ごねん、じゅうねん、じゅういちねん、、、』
まだまだ。
『にじゅうねん、さんじゅうねん、ごじゅうねん』
もっともっとだ。
『ごじゅういちねん、ごじゅうにねん、ごじゅうさんねん』
まーだまだ。
もっともっとだよ。
と言った次の瞬間、たいきが
『ごじゅうがひゃっこくらい?』
びっくりしすぎて思わず笑ってしまった。
なるほど。
こうやって人類は、足し算の冗長さに倦んで掛け算を思いついたのか。
ええと。
いまたいきは100まではカウントアップできる。
実際、160くらいまではひとつひとつ数え上げることができるようだけど、まあ概念としては100がひとつのたいきがある程度その量を把握し、理解できている数字の区切りだろう。
だから、うまくいえないけど、50が100個、というのはたいきが理解できる、ありは表現できる一番大きな数字の概念なのだ。
多分。
100×100だとちょっと荷が重いんだろう。
えーと。
50が100個で5000でしょ。
それが100個で50万。
うーん。
さらにそれを100個でようやく5000万かぁ。
あ、ちなみに5000万と6000万は同じなので、わざわざ6000万を説明しようとは思っていない。
50X100^3を説明しようと思ったけれど、これはやっぱりたいきの理解の限界を超えているはずなので、まだいいや。
「50を100個集めたやつが、1万個集まったくらいだよ」
『いちまんー?』
「そう。1万。百が百個集まると1万」
『ふーん』
まあ、いい。
1万という大きな数字があること。
50が100個とか、100が100個とか、そういう考え方があること。
この2つだけでもすでに頭はオーバーヒートだろう。
『けっこうむかしだよね!』
おお。
ざっくりした結論にたどり着いた。
それでいい。
「そうだね。すごく昔だね。」
たいきは納得したらしくて、その後はポケモンクイズになった。

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はじめまして。Twitterでたいきのぱぱさんのブログを進められ、奥さんが出て行かれたテーマの件を読みました。ほぼ当てはまっていました。妻と関係再構築をかけて進んでいきたいです。是非、相談に乗って頂けますでしょうか?
Twitterのアカウントがなかった為、コメントに残させてもらいました。宜しければ、お時間があった時で構いませんので、下記アドレスに送っていただけますか。
shibuyaharuki@gmail.com