ねずみのしっぽのさきっちょくらい
風呂に入ろうとしたら、たいきが
「はらへった」
と言い出した。
しかたないので、たいきをおいてのはなと二人で風呂。
風呂に向かいながらのはなが何度もこちらを振り向く。
『かーかんわぁ?』
「お母さんはリビングにいるよ。のはなちゃんはお父さんとお風呂に入ろうね」
『たいちゃんわぁ?』
「たいちゃんはお腹すいちゃったんだって。ご飯食べたらあとから来てくれるよ」
これを何度か繰り返した。
お風呂に入ってもまだ盛んに言っていた。
『〜わあ?』と聞くと、なにか返事をされる、というのが楽しいのかもしれない。
新しい技だ。
すぐにたいきもやって来て。
のはなを洗ってお母さんに引き渡して。
今度はたいきと二人だ。
たいきがシャンプーのボトルをしげしげと眺めながら
「これシャンプー?」
と聞いてきた。
普段は大きなボトルなのだけど、今はシャンプーが切れているので、ホテルのアメニティか何かでもらった手のひらサイズのボトルのやつ。
「そうだよ」
『たいちゃんのあたまをあらうとき、たくさんつけたい』
「たくさんつけるのはいいけど、そうすると流すのが大変だからたくさんシャワーしなきゃいけなくなるよ」
たいきは一生懸命考えている顔。
『ねじゅみのさぁ』
「ねずみ?」
『ねじゅみのさぁ、しっぽのさきっちょのちいしゃいところくらいにして』
ほんの少しだけ、ということらしい。
「いいよ。ねずみのしっぽのサキッチョくらいだけ増やそう。」
『はりのさぁ』
「はり?」
『そう。つまようじのさぁ、さきっちょのとがってるところ』
「いいよ。爪楊枝のサキッチョの尖ってるところくらいだけ増やすね。」
『うん!』
色んなたとえなんかも覚えるんだなぁ。
最近たいきは寝るときにグレゴリオ聖歌を聞いている。
いつもと違うのにしようと言ってかけてみたら
『おとーしゃん』
「なに」
『たいちゃんこのうたねぇ』
「うん」
『たいちゃんこのうたねぇ、しゅき。じゅーっとききたくなっちゃう』
とのことで、何日か使っているのだ。
週末は奥さんがいなかったので、のはなとたいき二人寝かしつけだったのだけど。
のはなもグレゴリオ聖歌ですんなり寝てくれた。
ちなみにわたしが聞かせてるグレゴリオ聖歌は比較的響かないところで歌ってるやつで、伴奏が一切ないやつ。
しばらくはバッハとこれを聞かせることになりそう。

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