お迎えはめんどくさくない
夕方。
奥さんはまだPCに向かって仕事してて。
お迎えの時間。
あー、めんどくさい。
って思う。
たまにはお迎えにいってくれてもいいんだけど、なんて喉元まで出かかる。
わかってる。
お迎えに行ってる間にいつもごはんつくってくれてるし、他にも奥さんだって、めんどくさいな、たまにはお前これやれよ、と思ってることくらい他にもあるだろう。
いいの。
本題はそこじゃない。
めんどくさいな、と思うのを圧し殺して、行ってきまーす。
今日は大分涼しい。
いきなり涼しくなった。
自分勝手なもので、涼しいとなると足取りも軽くなる。
秋風をほほに感じながらふと思った。
そうか。
こうやってお迎えにいって、共も二人を連れて帰ってくるのだ。
たいきが少し大きめの声で何やら喋り続けるのを聴きながら、ベビーカーに座って空だか風だかに話しかけながら両手を振りかざすのはなの後頭部に話しかける。
のはなが時々こちらを振り返って、キラキラした目で私を見て満面の笑顔になる。
そういう時間は、もうあと少ししかないんだ。
のはなはもうぼちぼち歩けそうな雰囲気。
あと数週間もしたら、ベビーカーからは脱走するようになるだろう。
それからのはなを抱っこして通うようになって。
じきにのはなだってたいきと手をつないで歩いたり、走るたいきの背中を追いかけたりするようになるんだろう。
二人の話をいっぺんに聴かなきゃいけなくて大変、なんてことにもなるんだろうか。
いずれにしてもそれはそのときのこと。
今のこの時間は今しかない。
毎日毎日、保育園から帰る20分かそこら。
毎日毎日のことだから積み重ねれば膨大な時間なのだけど、残念ながらその景色も、声も、どんどん忘れていってしまう。
かけがえのない時間と記憶がどんどん過ぎ去ってていく。
めんどくさがってる場合じゃないぞ。
こんな素敵な時間を過ごさせてもらっているのだ。
一日一日を大切にしなきゃ。
まだまだたいきものはなもお父さん大好きでいてくれるのだから。
お父さんと一緒にいてくれるうちに、たくさん一緒に過ごしとかなきゃな。

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