1歳0ヶ月でもTPOをわきまえる
ソファに座ってる奥さん。
のはながまとわりついてる。
「のはなさん、抱っこしようか」
手をさしのべて声をかけると、のはながこちらを笑顔で見て、イヤイヤと首を振る。
「えー、だめなの?」
手を差しのべながら今度はおどけてみせる。
のはなはまた、同じ笑顔でこちらを見て、今度はお母さんのスカートに勢いよく顔を埋めてしまう。
あきらかに、面白がっている。
深夜26時。
夜泣きし始めたのはなに声をかける。
「抱っこしようか」
のはなは泣きながら全力でハイハイしてきて、泣きながら全力で抱きついてきて、抱き上げられたところで今度は全力で泣き叫びながらのけぞって逃げ出す。
これを何回も繰り返す。
抱っこはして欲しい。
でも、お前じゃない。
あるいは、ただ抱っこして欲しいわけじゃない(お母さんのところに連れていって欲しい?)。
30分くらいそんなこんなしていると、そのうち諦めて抱っこで寝始める。
昨夜はこれが1時間くらいかかって、結構眠かった。
しかしまあ、いいのだ。
のはなを抱っこできるのも今のうちだし、これで愛する奥さんを起こさずに済んだわけで。
とは言え明け方の夜泣きでは抱っこして瞬間にのはなに
「どこにいく?」
と聞く。
のはなは勢いよくドアを指差す。
お母さんの部屋に連れていけ、という意味だ。
そして奥さんをたたき起こして引き渡すのだ。
かわいいもんはかわいいけど、眠いもんは眠い。
もちつもたれつ。
そんなのはなも、保育園のお迎えにいくと全力でハイハイしてきて、全力で抱きついてきて、全力で笑顔をみせてくれる。
「お風呂に入ろう!」
と声をかけたときもそう。
毎晩のことだから分かっている。
ちゃんとハイハイしてきて、あっちがいいのこっちがいやのということは言わずに、ちゃんと一緒にお風呂に来てくれる。
TPOをわきまえているのだ。
のはなはバイバーイが上手にいえるようになった。
朝はいってきますのかわりにお母さんにバイバイ。
お迎えにいくと保育園の先生にもバイバーイ。
絵本で次のページにいくときもバイバーイ。
風呂に連れていくときも、ちゃんとお母さんとたいきに『ばいばーい』と言っていた。
ふと思い付いて、私も抱っこしたまま風呂に向かって歩きながらのはなに「バイバーイ」と言ってみた。
完全無視。
ほんとに、ちゃんとわかっているのだ。
大したものだ。
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