たいきと二人でピクニック
たいきがお弁当をもってピクニックに行きたいと言い出した。
ピクニックと言っても、少し遠くの公園にお弁当を持って行く、というだけのことなのだけど。
『それは素敵なアイディアだね』
ということでお弁当を作ってやることにした。
中身は
・たこさんウインナー
・チューリップのゆで卵
・きゅうり
・トマト
・スパゲッティ(ナポリタン)
あとはおにぎり。
お出かけをする前にたいきには部屋を片付けてもらうことにした。
こちらはお弁当を作っている。
ところが、たいきはおもちゃで遊び始めてしまって、一向に片づけが進まない。
何度も「おかたづけしてから行こうね」というのだけど、全然ダメ。
だんだん腹が立ってきた。
とりあえずお弁当の仕込みを全部済ませて、あとはお弁当箱に詰めるだけ、というところまで来たので、そこで手を止めてソファに座り込んでしまうことにした。
たいきがあわててどうしたのと話しかけてくる。
「お片付けしてくれないから、もうお弁当作るの嫌になっちゃった。」
するとたいきは一生懸命片づけを始めた。
よしよし、と思いながらスマホを眺める。
たいきはぱっぱと片づけを済ませると、キッチンに行った。
何かしているらしいのだけど、呼ばれないので放っておく。
しばらくすると、
『できたよ』
という。
見に行くと、私が仕込んだおかずを、ナポリタン以外全部自分でお弁当箱に詰めおわっていた。
なんとまあ。
こんなことができるようになったのか。
キッチンに届かないはずなのに、手を洗うときに使う階段を自分で移動させてやったらしい。
大したものだ。
とにかくたいきは悪びれもせずここまでやった。
あとはぐずぐずするのは野暮というものだ。
しこたまほめて、ナポリタンだけ一緒に詰め直して、おにぎりを作って、公園に行った。
たいきは公園のベンチに座って、お弁当を楽しそうに、幸せそうに、おいしそうに全部食べてくれた。
『おべんとうつくってぴくにっくにいくのは、しゅてきなあいであだったでしょ』
そうそう。
素敵なアイディアだったよ。
また行きたいと盛んに言ってくれる。
うれしい。
近いうちにまたやろう。
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