老いては子に従え
毎日毎日、雨、雨、雨。
雨だと登園もお迎えもめんどくさい。
準備も増えるし、たいきは傘を振り回すし。
手を繋いでくれとも言われるけど、こっちは片手でかさ、片手でベビーカー。
それでもなんとかして手を繋ぐ。
手がみっつほしいところだけどそうも行かないので、雨が弱いときは私は傘をたたんで、雨に濡れながらということもある。
今朝は奇跡的に曇りだった。
もうそれだけで快哉を叫び、万歳三唱したい気分。
足取りも軽くいそいそとベビーカーを引っ張り出し、のはなをのせる。
荷物をベビーカーにひっかけていると、たいきが傘立てをごそごそ。
なんと傘を持っていきたいという。
それも、二本。
勘弁してくれ。
どうせ自分で持ちはしないのだ。
途中から私が持つことになるに決まっている。
せめて一本にしてくれ。
「お父さんのは持っていかなくていいよ」
もちろん我が家のプリンスはそんな召し使いの言葉を聞くようなたまではない。
とたんに不機嫌そうな顔になる。
『えー!』
わかった。
皆まで言うな。
ここで抵抗しても結果は一緒。
同じことなら機嫌は損なわない方がいいし、余計な体力も使わない方がいい。
「わかった。いいよ。お父さんのも持ってきて。ありがとう。」
たいきは意気揚々と傘を二本持ってきて、一本を私に渡した。
結論を言うと、持ってきてよかった。
半分くらい行ったところで、小雨ながら雨が降り始めたのだ。
老いては子に従えとはこのことか。
やれやれ。
もう一度たいきに礼を言って、傘をさしたのだった。
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