『アンパンマンミニミニチョコ』と『グミ作っちゃお』はもう買いたくない
朝7時前。
部屋のドアがそーっと開く気配で目が覚めた。
たいきだ。
『おとーしゃんおきて、きのうちゅくったぐみたべたい』
うう。
眠い。
昨夜寝たのは夜泣きに少し抱っこして寝かしつけた後だから、3時過ぎだ。
しかし、グミか。
一昨日買った自分で作るグミのお菓子を、一日我慢させたきのうの夜お母さんが一緒に作ってくれて、冷蔵庫で冷やさなきゃいけないからとまたさらに一晩我慢して今日ようやく食べられるのだ。
仕方ない。
とにかく起きよう。
一緒にキッチンに行って、冷蔵庫から型に入ったままのグミを取り出してやる。
たいきは歓声をあげてそれをリビングに持っていった。
せっかく作ったグミだから一度はちゃんと見たいだろうと言うことで真っ白な皿を出してやった。
さあ、ソファで寝直そうかというところだけど、とりあえずグミを皿に一個一個出すのを一緒に歓声をあげながら見てやらなきゃつまらないだろう。
で、それが済んで、食べて、甘いとか美味しいとか言ったら、そこで一段落だから、そこまでは付き合おう。
で、まあやっぱりたいきは丁寧に一つ一つおおーとか、かめだ!とか、ちゃんと感想を言いながらグミを型から外していく。
内心はもう、全力で一気に外したいのをこらえながら、たいきが外すのを見ていた。
さあ、グミの試食も終わり、次のお菓子『アンパンマンミニミニチョコ』も渡してやり、YouTubeも起動してやって、もう安心。
さあ二度寝だ!とソファに横になると、30秒もたたないうちに
『おとーしゃんおとーしゃんおとーしゃん!みて!』
三回も呼ばなくていいよと思いながら、毛布から顔を出すとたいきが小さなチョコを持ってきている。
『これはなんでしょう!』
見ると、バイキンマン。
「バイキンマンでしょ」
『しぇーかーい!』
バイキンマンかわいいね、見せてくれてありがとう、といってまた横になる。
うん。
嫌な予感しかしない。
『おとーしゃんおとーしゃん!みて!これはだれでしょう!』
えーと、それトーマス?
アンパンマンにトーマス?
『えーとね、これはえしゅえるまんだよ』
うわ。
これ、どこまで続くんだろう。
あのチョコいくつ入ってるんだろう。
眠気と絶望で気が遠くなりかけた朝7時だった。
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