大きい注射と小さい注射
たいきは病院が嫌いだ。
何が嫌いって、もちろん嫌いなのナンバーワンは注射。
それから、インフルエンザの検査(鼻の奥をぐりぐりするやつ)
そして、なんか酸素マスクみたいなのをつけて吸い込まされる薬。
とにかくこれらが嫌でしかたない。
しかしたいきはお肌が弱めなので、どうしても定期的に病院に保湿剤を処方してもらいに行かなきゃならない。
「明日病院に行くよ」
『や!』
「薬をもらいに行くだけだよ。注射とか検査とかはなし」
『ちゅうしゃしないの?』
「そうだよ。注射はなし」
『じゃあいく』
途端に機嫌がよくなる。
薬局で必ずアンパンマンジュースを買ってやるので、むしろそれが楽しみになるのだ。
残念ながら明日は注射に行かなければならない。
予防接種が終わっていないのだ。
一昨日、困ったなぁと思いながらたいきに風呂の中で話した。
「たいき、土曜日病院に行くよ」
『びょういんにいくの?』
「そう。今回はね、注射しに行くの。」
『ちゅうしゃ、や!』
「注射は嫌だね。」
『うん』
「でもね、今度の注射をしないと大変な病気になってね、もっとたくさん注射しなきゃいけなくなっちゃうんだ。」
『おっきいちゅうしゃしなきゃいけなくなっちゃうのかなぁ』
「そうそう。今注射をしておかないと大きい注射しなきゃいけなくなっちゃうかもしれない。今回は小さいのにしてくださいって先生にお願いしとくからね。」
『そいじゃあ、たいちゃんびょういんいく』
なんとか納得してもらえたようだ。
今日も
「明日は注射だね」
と言ったら、普通にうなずいていた。
それどころか寝る前
「明日は病院に行くんだよね」
と言ったら、何をどうしたのか
「やったぁ!」
と言っていた。
ちょっとテンション的に意味わからないし、大丈夫かなという感じだけど。
さてさて。
明日はどうなるかなぁ。
やっぱり泣くかなぁ。
泣くだろうなぁ。
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