バッハをリクエストされた
のはなは私の部屋で先に寝ていて。
たいきを寝かしつけようとしたら
『おとーしゃんのへやでねたい』
どういうわけかそういう日があって、今日はその日だった。
毎度毎度、
「しーだよ」
といってもたいきはのはなに触ろうとするし、狭い私の部屋を歩き回るし、何かおしゃべりを始めるし。
それでのはなを起こしてしまうのだけど。
今日はおとなしくしていてくれて、のはなを起こさずに布団に潜り込んだ。
「何か音楽をかけようか」
たいきが寝た後、私と奥さんはリビングでゲームオブスローンズを見るのだ。
テレビの音で起きないようにするためにも、音楽をかけておく。
そうすると部屋の外の音が聞こえなくて、つまりお母さんの気配を感じないので、のはなは多少覚醒してもそのまま寝てしまう。
ここのところたいきものはなもGrace Vanderwaalの『ligh the sky』と『clay』がお気に入り。
今日もGraceかなと思いながら一応、聞いてみた。
「Graceとバッハとモーツァルト、どれにしようか」
『…ばっは』
たいきの寝かしつけでは、最初のころはずっとベートーヴェンのピアノソナタを聞かせていたけど、一歳くらいからはそれがバッハの無伴奏チェロ組曲に変わった。
よく聞いたのはジャンドロンかヨーヨーマかカザルス。
一応、フルニエのレコードもある。
引っ越してきてからは寝室でレコードが聞けなくなったので、Amazonミュージックのミシャマイスキーのをよく聞いたのだけど、どういうわけかミシャマイスキーのは最近検索で出てこない。
平均律とか、インヴェンションとシンフォニアとかでもいいのだけと、まあ、チェンバロよりはチェロの方が聞きやすい。
久しぶりに無伴奏チェロを検索したら、フルニエの録音が出てきた。
風格のある、外連味のない素晴らしい演奏で、耳障りなところもない。
これをかけてやったら、たいきもあっという間に眠ってしまった。
バッハをリクエストする三才児というのもなかなか珍しいだろう。
今日はたくさんたいきを抱っこした。
相撲もたくさんとった。
いい夢を見てくれますように。
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