マンモスとフェミサイド
Amazonプライムで、BBCが制作した自然や恐竜なんかのドキュメンタリーみたいなのをよく見るのだけど。
今日はマンモスのやつを見た。
どういうわけか知らないけど、メスなら牙を見ただけで子供が何匹でそのうち育ったのは何匹なんてことまでわかるらしい。
大したものだ。
中に、仲間のマンモスに殺されたメスというのが出てきた。
果てしなく悲しい気持ちになった。
メスのマンモスを殺すのは、メスのマンモスじゃない。
私は動物に詳しいわけじゃないけど、テレビでこの手の番組を見ていると、熊でもライオンでもなんでも、仲間を殺すのはオスなのだ。
人間だってそうだ。
日本であれば殺人の8割は男性が犯人で、その被害者の半数以上は女性なのだ。
そんな気持ちをよそに、ナレーターは
『どういうことなんでしょう』
とかなんとかいって、現代のゾウの生態を説明し始めた。
長老格のゾウが何かの都合で死ぬと、若いオスのゾウが交尾したさにオス同士でケンカしたり、子連れのメスの子供を殺したりする、とかなんとか。
あるいは、交尾に応じないメスを追い回したり。
ゾウがこうだからマンモスもそうだったのだろう、という論旨らしい。
しかし、それを見ていて違和感しかない。
ゾウもマンモスも人間も変わらない。
やっているのはオスだ。
これは、ゾウとマンモスの共通点の話じゃなくて、オスの共通点の話のはずだ。
オスだからそうなのだ、という視点で見ることができないでいるうちは、人間のオスもこれをやり続けるのだろう。
ゾウだから、という視点で説明しているひとを見ていると、まるで人間はゾウより賢くてそんな野蛮なことをしないのだ、と言っているように見えて不快だ。
どうも新型コロナウイルスのせいで家から出られなくなった家庭でのDVやら虐待やらが問題になってるらしい。
自分がゾウより賢いのか、それともゾウ並み、マンモス並み、氷河期の生物並みの進化から取り残された頭脳なのか。
みんな考えなきゃいけない。
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