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のはなが一人で泣いていた

日記

福岡に住んでいたころのことだから、まだ私が6才くらいのころだ。

雪の降るひどく寒い日に、一番したの妹が泣き止まないことがあった。

理由は覚えていないけれど母は出掛けていて、父と弟と妹との四人で家にいたのだろうか。

いや、弟も母と出ていたのかもしれない。

妹はまだ0才で、多分今ののはなと同じくらいの月齢だっただろう。

早い話が赤ちゃんだった。


当時私たちは4LDKかなんかの官舎に暮らしていて、南側に二部屋、真ん中にリビングダイニング、北側に物置みたいな部屋が一部屋あった。

父は泣き止まない妹に業を煮やして、北側の部屋に妹を置いてふすまを閉めてしまった。

もちろん、それなりに暖かい格好はさせてたと思う。

今にして思えば、いい加減三人目の育児だから、泣いてるのを放置するなんていうのは、まあ、合理的というか。

そんな気もするのだけど。

その時まだ少年だった私は、寒い部屋に泣きながら放置された妹が不憫で、とても悲しくて、守れない自分がとても悔しい気持ちだった。


たいきと風呂にはいって、保湿して服を着せて、歯を磨くようにいうと、いきなり

『しあげして』

と言われた。

とりあえず自分で磨いてからね、と言おうと口を開いたその瞬間にたいきが、ペコリと頭を下げた

『おねがい。じぶんではできないから』

自分ではできないから(笑)

できないわけはないけど、まあ、そう言うならしかたない。

あまりにも面白かったし、ちゃんとお願いできたわけなので、全部磨いてやった。


たいきと例によって奥さんの寝室へいって、隣の部屋ののはなを起こさないように気を付けながら、ぐるぐるなんかをして。

ここのところ毎晩遊んでいるスマホアプリの鳴き声で動物を当てるゲームをして。

布団にはいって目をつぶらせて、手を繋いでやって。

さあ、ようやく大人しくなって、たいきも寝る体制になったかな、というところで、のはなの泣き声が聞こえてきた。

ちなみに奥さんは風呂。

この時間は、大体1分も待てばそのまままた寝てしまうのだけど、どうも泣き声はいつもより大きいし、寝そうもない。

どうしようかなと悩むけれど、しかし、今はたいきを寝かしつけしてるところなのだ。

こんなときにお父さんが

『あっちにいってくるね。一人で寝てね』

なんて言ったら、さぞ寂しかろうし悲しかろうと思うので、しばらくたいきの手を繋ぎながらのはなの泣き声を聞いていた。

するとたいきか目を開けた。

少し悲しそうな顔だ。

『おとーしゃん、のはなちゃんのとこにいってあげよう』


ああ、そうか。

いや、いまたいきがあのときの私と同じ気持ちなのかはわからない。

でも、きっとたいきもお兄ちゃんなのだ。

のはなを泣かせておくのはいやなのだ。

たいきの優しい気持ちが嬉しくて、その後どうなるかはわかっていたけれど、二人でのはなのところにいくことにした。

一人で泣いているよりは、何であれ寂しくないだろうから。


もちろんその後、たいきは泣いているのはなの横に寝転んで、顔を撫でたり頭を撫でたり。

のはなはいまいち上手にさわってくれないたいきに泣き声で猛抗議。

しっかり起きてしまって、抱っこしたり、また寝かしつけるのがなかなか大変だった。

でもまあ、それでも一人で泣いてるよりはずっとよかっただろうも思う。

お母さんが上がってくるとたいきは一目散にお母さんのところにいって、二人は奥さんの寝室に消えていった。

たいきのはしゃぐ声がのはなに聞こえないように、Grace Vanderwaalのclayを大きめの音で流しながら頭を撫でてやると、幸せそうな顔で眠ってしまった。

たいきの声もじきに聞こえなくなった。

二人とも、いい夢をみられめますように。

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