たいきは片付けが上手
たいきと風呂から上がると、のはなはもう先に奥さんが寝かしつけをしてくれている。
しかし、いつもはもうかなり静かになってるはずの寝室から、元気なのはなの声が聞こえる。
何やらご機嫌で話しているようだ。
たいきの寝支度をととのえて、お片付けをしよう!というと、たいきはがんばってお片付けを始めた。
最近気づいたのだけど、たいきはかなりちゃんとお片付けができる。
今までは、なんだかんだで『一緒にお片付けしよう』とかなんとか言って、結局私や奥さんが大半片付けてしまっていたし、最後の仕上げというか、おもちゃ箱をちゃんとはじっこに持っていくみたいなこともやってしまっていた。
ところが、たいきに片付けを任せてみると、ちゃあんときちんと片付けができる。
今日は、床に英語とイラストが書かれたカルタみたいなカードとレゴが床に散らばっていた。
最初は
『たまねぎをみつけて!っていって!』
から入る。
「たまねぎを見つけて!」
『あった!』
そして玉ねぎのカードを箱に入れる。
『すいかをみつけて!っていって!』
ていうかこれ、片付けじゃなくて遊びじゃん。
26枚全部やるのかなぁ。
「スイカを見つけて!」
『あった!』
たいきは次は目の前にあるバナナのカードを指差す。
『ばななをみつけてっていって!』
正直、うんざりしながら、レゴを片付けながら言う。
「バナナを見つけて」
『あった!』
そんな調子であと三枚くらいやると、何か満足してのかわからないけど、たいきは黙々とカードを箱に入れ始めた。
こちらもレゴを片付ける。
恐竜のフィギュアやミニカーを片付けさせたときも大同小異でこんな感じ。
最初は時間がかかるけど、いつの間にかきちんと全部箱に入れてきちんと整頓してしまう。
片付けは、こちらは早く片付けたい気持ちばかり先行して口も出るし手も出てしまうけど。
たいきにはたいきのペースがあって、ちゃんとやる気もあるしゴールも知ってるのだ。
それにあわせてあげるのが大事なんだ。
終わったら例によってファンタジア 2000のラプソディーインブルーが見たいというので、一緒に見て、歯を磨いて、就寝。
『たいちゃん、おとーしゃんのへやでねる。おとーしゃんがしゅきだから。』
まあ、かわいいことをいってくれる。
『だから、だっこしてぐるぐるして!』
断れない。
もうずいぶん重くなったし、大分お兄ちゃんなのに抱っこかぁ、と思ったりするけど。
いやいや、3歳だよ。
抱っこしてほしい盛りだよ。
と思い直す。
抱っこしてぐるぐる回ってベッドにG/Zこむ遊びを何度もしてやる。
その度にたいきはゲラゲラ笑って喜ぶ。
その声でのはなが起きてしまったけど、まあ、いいのだ。
たいきとふたりでのはなの寝ている寝室に行って、ふたりでのはなを挟むように寝転がる。
のはなはぎゃあぎゃあ泣いたりうとうとしたりを繰り返していたけれど、たいきはその横で寝息をたて始めた。
よくこんなにうるさいところで寝られるものだと感心する。
結局、のはなはお母さんが風呂から上がったときにはギャンギャン泣いてて、お母さんに引き取られていった。
のはなはやっぱりおっぱいをくわえて寝たいお年頃。
お母さんに抱っこされたのはなの頭を撫でようと手を伸ばしたら
『せっかくお母さんにだっこしてもらってるのにまたお父さんが来た!』
ということなのか、泣き出されてしまった。
あわててお休みを言って退散。
今夜もふたりが
素敵な夢を見られますように。