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『Let it go』を翻訳してみた(シーン解説つき)

子供に聞かせたい音楽

(雪山をひとり不安げに歩くエルサ)

The snow glows white on the mountain tonight.

Not a footprint to be seen.

今夜は山に雪が白く降り積もる。

足跡ひとつすら残らない。

(自嘲気味に自分を見つめる)

A kingdom of isolation,

And it looks like I’m the Queen.

誰もいない、誰とも繋がりのない王国。

そして私はその女王のように見えるわね。

(あきらめの表情で自分を抱き締める)

The wind is howling like this swirling storm inside.

Couldn’t keep it in, heaven knows I tried.

風はこの私の心の中を吹き荒れる嵐のように吼えている。

それを抑えきれなかった。

神様は私が頑張ったことは知ってるわ。


(在りし日の父親の口真似を始める)

Don’t let them in, don’t let them see.

Be the good girl.

You always have to be.

『誰も中にいれるな、誰にも見せるな。』

『いい子でいろ、いつも、いつでもだ!』

Conceal, don’t feel, don’t let them know.

『隠せ、感じるな、誰にも知られるな』

(自分を縛っていた父親の象徴である、力を隠すための手袋を嵐の風に投げ捨てる)

Well, now they know.

ああ、でも知られてしまった。

(恐る恐る掌で魔法を使ってみながら)

Let it go, let it go.

Can’t hold it back any more.

力を止めるのをやめよう。

使ってみよう。

これ以上おさえるなんてどうせ無理。

(魔法を使いながら表情が明るくなる。アナと最後に遊んだときに作った雪だるま『オラフ』を作ったことで子供の頃の屈託のない心を少し取り戻したのかもしれない)

Let it go, let it go.

Turn away and slam the door.

力をだそう。

使ってしまおう。

背を向けて、ドアをばたんとしめてやる。

(全身で遠くに向けて氷の魔法を使ってみる。だんだん吹っ切れていく。)

I don’t care what they’re going to say.

もう気にしない!何を言われるかなんて!

(表情から恐れや戸惑いが消える。氷の魔法を恐れていたのは父であって、自分は『寒い』『冷たい』なんて思ったことないことに気づいてマントも脱ぎ捨てる)

Let the storm rage on.

The cold never bothered me anyway.

嵐は吹くままにしておくわ。

冷たさに苦しんだことなんか一度もないもの。


(自分を取り戻し、ワクワクし始める)

It’s funny how some distance makes everything seem small.

And the fears that once controlled me can’t get to me at all.

おかしなものね、離れてみると全てが小さく見える。

そして、一度は私を支配していた恐怖は、もう私をとらえることはできない。

(氷の橋を作ろうと考え、魔法を使い、それが思った通り渡れる橋になっていることを確認する)

It’s time to see what I can do.

To test the limits and break through.

今こそ私に何ができるのか試すとき。

限界に挑戦し、打ち破るとき。

(氷の橋を渡れることを確認し、自分には自由に生きる力があることを確信する)

No right, no wrong, no rules for me.

I’m free!

『いい』もない。

『悪い』もない。

どんなルールも私には押し付けられない。

私は自由だ!


(笑顔で高らかに歌いながら、氷の橋を駆け抜ける)

Let it go, let it go.

I am one with the wind and sky.

抑えるのはやめよう。

解放しよう。

私は風と空とともにあるもの。

Let it go, let it go.

You’ll never see me cry.

抑えない。

力を出すの。

もう、嘆くところは見せないわ。

(大地を力強く踏みしめる)

Here I stand.

And here I’ll stay.

Let the storm rage on.

私はここに立つ!

私はここにいると決めた!

嵐は吹き荒れるがいい!


(思い付いて最大の力を発揮して地面から城を生やす)

My power flurries through the air into the ground.

My soul is spiraling in frozen fractals all around

And one thought crystallizes like an icy blast.

私の力が空気を伝って地へと降り注ぐ。

私の魂が周り中の凍りつく結晶の中を駆け巡る。

ひとつの想いが凍てつく疾風のように結晶になっていく。

(王の娘、女王の象徴であるティアラを頭からとり、一瞬少し寂しそうに、しかし力強く睨み付け、力強く投げ捨て、『ひとつの想い』を歌い上げる。もう二度と帰らない、と。)

I’m never going back, the past is in the past.

私は絶対に戻らない

『過去』は過去に投げ捨ててやる!


(三つ編みにしていた髪を振りほどき、シックなドレスをヌーディーな氷のロングドレスにかえ、靴もローファーみたいな靴から15センチくらいのヒールに変わる。多分、化粧も濃くなる。お姉ちゃん、ほんとはこういうかっこがしたかったの。)

Let it go, let it go.

And I’ll rise like the break of dawn.

ありのままに

生きたいように

そして私は夜明けの太陽のように立ち昇る。

Let it go, let it go

That perfect girl is gone.

私は私。

私自身をもうかくさない。

あの『完璧な女の子』はもう去った。

(朝日を浴びて、世界に向けて宣言する。真の女王即位宣言のようだ。父親によって事実上軟禁されて以来、初めてまともに浴びた太陽だったのかもしれない。)

Here I stand.

In the light of day.

Let the storm rage on.

私はここに立っている!

太陽の光の中で!

嵐を猛り狂うままに吹き荒れさせよ!

The cold never bothered me anyway!

私は寒いと思ったことなど一度もないのだから。


さて。

私はあらゆるディズニーキャラクターの中でエルサとアナの父親が一番嫌いだ。

今回この歌詞を改めて精読して翻訳してますます嫌いになった。

エルサが『背を向けてドアを閉じる(turn away and slam the door)』と歌ったのは、あの、アナがいつもノックしていた暗い狭い部屋のドアなのだ。

外は明るいに違いないのに、外に出れば楽しいこともたくさんあるに違いないのに、エルサは一歩も出ることを許されない。

何も知らない、でも大好きなアナが外から無邪気に声をかけてくることすら、そのうち疎ましく、憎くもなっていっただろう。


父親は『いい子でいろ、いつもいつでもだ(be the good girl, you always have to be!)』が口癖だった。

この父親は、アナが怪我をしたときも何も確認せずにエルサを『お前、何をしたんだ!(what have you done!)』といきなり詰問した。

まともな親なら『何があったんだ?(what happened?)』と聞くべきところだ。

幼いエルサ(8才とのこと。ちなみにこのときアナは5才)は一生懸命『事故だったの(it’s an accident)』と説明するが、それに対して『そうか』も『すまん』もない。完全に無視。

だから、この親が毒親だったことは知っていたのだけど。

ドアを閉めよう、から、私はここに立っている!太陽の光の中で!というエルサの叫び。解放された喜びに触れて、ようやく気づいた。

あの親は娘を軟禁、もしくは監禁する虐待親でもあったわけだ。

エルサはこの短い歌の中で、徐々に自分を取り戻し、自分の人生の価値と意味に気付き、生き生きとした表情になっていく。

そのことがいつ見ても嬉しいし、何度見ても涙が止められなくなる。

しかし、その姿は一方で、毒親の軛や、そのせいで身にふりかかった精神障害を乗り越えられず呻吟する人たちとどうしてもその姿が重なる。


私にとってこの父親は最大の反面教師。

この歌を聞くたびに、いい親にならなければと、思いを新たにする。

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