『face to face』『side by side』

子育てを考える, 人気記事(100シェア)

先日の記事『「子供はやっぱりお母さんがいい」2』にこんな下りがある。


ここ数日、たいきは何かを主張しながらゆっくりと泣きはじめるということが増えた。

「どうぶちゅえんいきたい」

「動物園はもうしまってるよ」

「どうぶちゅえんいきたい」

「もう動物はお休みしちゃってるの」

「たいちゃん、どうぶちゅえん、いきたかったの~(泣)」

みたいな感じ。

そう。

今までは怒って泣いていたけど、最近は悲しくて泣くことができるようになったのかもしれない。


これについてフォロワーさんがこんなことをツイートしていた。


正直に言ってしまえば、これを見たときは、この方もツイートの後半で言って下さっているように、私はたいきに共感的なコミュニケーションをできているつもりだった。

しかし、それは間違っていた。

確かに私は、できる限りたいきの希望を叶えるようにしているし、たいきの言葉をおうむ返しすることが多い。

転んで痛かったら「痛かったね」。

たいきが夕焼けに興奮していたら「夕焼けだね!真っ赤だね!」。

という具合。


しかし、たいきの希望を叶えられないときの共感が全然できていなかった。

そういうときのコミュニケーションは大体こんな感じだった。

「おふろはいりたくない!」

「ごめんね。お風呂入らないと頭かゆくなっちゃうから入ろう。」

「おふろいや(泣)」

「しぇんしぇーのところいきたくない!」

「保育園行きたくないかぁ。ごめんね。お父さん、今日もお仕事いかなきゃいけないからさぁ。一緒に保育園に行こうね。」

「いや!おとーしゃんといるの!(泣)」

たいきは私の顔を見ながら泣いたりわめいたりして、しばらくすると納得してくれて、なんとかお風呂に入ったり、保育園に行ったりしていた。

しかし、丁寧に優しく話しているつもりではあったけれど、今になって思うと、明らかに私はたいきと向かい合って(face to face)話していた。

たいきは私の顔を見ながら泣いたりわめいたりしていたのだ。


ここ数日、ずっと上に紹介したツイートのことを意識してコミュニケーションをとってみていた。

「おふろはいりたくない!」

「お風呂入りたくないね」

こうやって同調するのはとても勇気がいった。

「理解された」「入らなくていいんだ」と思わせてしまう、期待させてしまう気がして。

しかしそうではなかった。

「おふろはいりたくない!」

「お風呂入りたくないね。」

「おふろ、や!」

「お風呂いやだねぇ。」

「うん」

「お風呂入りたくないね。ごめんね。」

「おふろ、はいりたくなかった(泣)」

「お風呂入りたくなかったね。ごめんね。」

驚いたことに、たいきは私に背中を預ける格好で寄りかかったり、私の横に来て腕に顔を埋めたりして泣いていた。

文字通りside by side(隣り同士に並んで)みたいな格好だ。

たいきは私の顔を見なくなった。


よく、営業のコミュニケーションやマネジメントのコミュニケーション術としてface to faceではなくてside by sideで話すことが大切、と言われる。

face to face(顔を向かい合わせて)で話し合うというのはつまり、説得するということだ。

この場合、話し合う二人はお互いに向き合っているようだけど、実はお互いに反対の方向を見ている。

たまたま目の前に邪魔な相手がいるだけだ。

side by side(隣同士で)で話し合うというのは、つまり共感しながら一緒に考えるということだ。

お互いに相手は見えていないけれど、同じ方向を向いて、同じものを見て話し合っている。

良いコミュニケーションというのは、face to faceでは生まれない。

side by sideでこそ、良好な人間関係が築け、一緒に前に進むことができる。


そのことは知っていたつもりだし、仕事でもいつも意識していることだから、手法としてのside by sideは身に付けているつもりだった。

しかし、肝心の子育てにおいて、ちゃんと使えていなかったことが、この数日でよくわかった。

face to faceで説得していたとき、たいきは私に気持ちをわかってほしくて私の顔を見ていたのだ。

私が意識してside by sideのコミュニケーションを取り入れて以降は、気持ちに共感された実感が持てるから、たいきは私の顔を見ずに私の体に触れながら泣くようになったのだ。

話す相手との距離は、そのまま安心の度合いを意味する。

体に触れるのは一番安心している証拠だ。


お風呂にはいるのも、保育園に行くのも、相変わらず嫌がるときは嫌がる。

お菓子が食べたいと言って泣くのも日常茶飯事だ。

しかしここ数日は、その時間がとても短い。

共感されることで、納得して気持ちを切り替えることがとても容易になったようだ。


あのツイートがなければ相変わらず私は優しい声で、丁寧に、でも決して共感することなくたいきと話をし続けただろう。

とてもありがたい指摘だった。

ふろ上がり。初めて新しいデザインになったパンパースのおむつを見て断固拒否の姿勢のたいき。

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