嘘をついたら楽なのか

子育てを考える, 日記

朝からたいきが

「まかろん!」

と言った。

一足先に家を出るお母さんを見送った直後のことだ。

「そろそろ朝ごはんだよ。ポテトサラダ食べようか。」

と、私が言ったあとのことだ。

マカロンが食べたいのだ。

冷蔵庫にマカロンが8個入っているのをたいきは知っている。

やれやれ。

まあいい。

とりあえずマカロンを箱ごと渡す。


全部食べたいって言い出したら、戦争だ。

でも自分で「みっつだけ」とか言うかもしれない。

だからわたすときは「みっつだけね」なんてクギをさしたくなるのをグッとこらえる。

きっとたいきはマカロンが一杯並んでるのを渡されて

「うわー!やったー!」

と思うのだ。

渡すときくらい気持ち良く渡したい。

そしてきっと、まだ小さなあの頭で、マカロンが並んでるのを見て、小さな頭なりにどうしようか考えるのだ。

たいきが考える機会も奪いたくはない。

言われて我慢するよりも、自分で我慢したのをほめてやれたら、それが一番いい。


たいきにマカロンを渡して、他の支度をしているとたいきに呼ばれた。

「はいどーじょ」

たいきがマカロンをふたつ、大切そうに左手に持って、右手で残りのはいった箱を私に差し出す。

思わず

「二つでいいの?」

と聞いた。

余計なことだったけど、大変なことにはならなかった。

たいきはうなずいて、真剣な顔でマカロンをかじり始めた。

「じゃあ、残りはしまっとくね。」

そう言ってたいきの頭をなでると、たいきは真面目な顔のまま小さくうなずいた。


マカロンを食べ終わったたいきに

「ポテトサラダ食べる?」

とポテトサラダを持っていくと、たいきが私の膝の上に乗ってきた。

膝の上で一生懸命スプーンを使って食べている。

限りなく幸せな時間だ。

他の支度は一向に進まないけれど。

準備が遅れる分、早めに着替えの声がけをして、気持ちを早めにそっちに持っていかなければ、なんて考えながらも、この時間は大切にしたい。

ポテトサラダを食べるたいきの頭をなでようとすると、邪魔くさそうに避けられた。


「そろそろお出掛けの時間だから着替えようか」

というと、たいきが

「おしゃかなみたい!」

と言い出した。

「でんしゃにのって、おしゃかな!」

先日水族館に行ったのが楽しかったのか。

これまた悩ましい。

水族館に行こう!と言ってのせてしまえば、簡単に着替えは済むだろう。

靴だって喜んではくに違いない。

「いいね!水族館に行こうか!」

そう言っちゃえよと、一瞬、悪魔がそうささやく。

いや、だめだ。

嘘はつきたくない。

嘘をつかれる経験もさせたくないし、悲しい思いもさせたくない。

大体そんなことしたって、しつけ的にもいいことは何にもない。

あれはだめ、これもだめ、ああせい、こうせいと極力言わないようにしているかわりに、たいきに対して誠実でいることが今私のできる最大のしつけなのだ。


「今日は保育園に行くんだよ。ごめんね。」

「ほいくえん、や!おしゃかなみよう!」

「お母さんもきっとお魚見たいから、今度三人で見に行こうよ。」

「おとうしゃんとふたりで、でんしゃにのる!」

たいきもなかなか必死だ。

ちゃんと食い下がってくるし、食い下がりかたも正しい。

水族館で話が進まないならとりあえず電車の話、というわけだ。


「おしゃかなみたい!でんしゃのる!」

「ごめんね、今日は行けないんだ。今度また一緒に見に行こう。」

「おしゃかなみたい!」

「たいきはどんなお魚が見たいの?」

「えっとねー、むらしゃきのたことー、どりーとぉ、ちっちゃーいにもとぉ、、、まーりんはにものおとーしゃん」

延々こんなやり取りをしながら、なんとか今日は行けないことを納得してくれて、その間にオムツも着替えも終わった。

抱っこでの登園中。

また、

「おしゃかなみよう!」

なんて言い出したけど、空いてる片手で

「さかな!とかげ!かーらーのー、ぶんばぼーん!」

をやって、きゃっきゃ言わせてごまかせた。

ありがとうよしおにいさん。

ありがとうおかいつ。

水族館、次はいつ行こうかなぁ。

八景島シーパラダイスのタコを見つめるたいき

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