『まあいいか』
この二、三日急に暖かくなった。
あったかいと荷物も減るし薄着だから登園中の抱っこも楽だし。
とにかくありがたい。
今朝は、なかなか着替え始めなかったことをのぞけば、着替えは順調だった。
しかしまあ、やはりというか、出掛ける直前になって
「ながいじゅぼん!」
とかは言い出す。
今朝は長ズボンをはかせてはいたのだけど、たいきがいっている「長いズボン」は、裾が余るくらい長いやつだ。
「いいよ。着替えようか。ズボン自分で脱げる?」
「ぬがしぇて」
脱がせるところから。
脱がせてたいきの服をしまってるカラーボックスの前に連れていく。
「こえは?」
「それはパジャマだよ」
「これはおしょといくやちゅ?」
「それもパジャマ。お外にいくやつはこっちの引き出し。」
絶対わかってやってる。
なにしろこのやり取りと逆のやり取りを、夜風呂から上がったあとも毎日やってるのだ。
ちゃんとお気に入りのズボンを見つけてはきかえて、靴下もはきかえて、登園バッグにミニカーも詰めこんだ。
よし!
でかけよう!
と、一緒に部屋を出たたいきが、立ち止まり、もといた部屋をのぞきこむ。
「どうしたの?」
「うーん、まあ、いいか」
まあいいか!
何やら大人っぽい口調で、何かを諦めたらしい。
一度口にすると10分(そしてうっかりすると30分くらい)は確実に主張し続けるたいきが何も言わずに諦めたのは、何だったんだろう。
「まあいいか」なんて言うのを聞くのは初めてなので戸惑いつつ、すごく気になりつつ、とっさに考える。
いまそれを聞く時間はないぞ。
口に出させるとめんどくさいことになるかもしれないし。
「いいんだね。よし!しゅっぱーつ!」
「しんこー!」
あとは靴を反対にはこうとする定番のボケに付き合ったり、玄関のドアを反対に開けようとするのにつっこんだり、毎朝のルーチンをこなして無事登園したのでした。

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