ディズニーランドで思い出したこと
世界中でもっともすばらしい場所を夢見て、想像することはできる。設計し、建設することもできるだろう。
しかし、その夢を実現するのは人である。
(ウォルト・ディズニー)
私はディズニーランドが大好きだ。
どのくらい好きかというと、今回、ディズニーランドに行ったのだけど、ディズニーランドを回っている間、私はずっとこんな格好をしていたくらい好きだ。
ちなみにこの帽子とポンチョは今回ディズニーランドディズニーランドで買ったもの。
帽子は映画『ファンタジア』(及び『ファンタジア2000』)で魔法使いの弟子に扮したミッキーマウスがかぶっていたもの。
ポンチョは、たまたま雨が降っていて、たいきを抱っこするには傘よりもカッパの方がいいだろうということで買った。
背中にミッキーマウスが描かれている。
ディズニーランドに初めて行く人には覚えておいてほしいのだけど、ディズニーランドのスタッフは全員キャストと呼ばれていて、園内のいたるところにそのキャストさんがいる。
道に迷ったとき、トイレを探すとき、こんなものが売ってないかな、と思ったとき、とにかく近くにいるキャストさんに聞けば、なんでも教えてくれる。
掃除道具をもって掃除をしているひとだろうが、ポップコーンを売っているひとだろうが、風船を配ってるひとだろうが、遠慮することはない。
「こんなことを聞いていいんだろうか」
なんて考える必要はないのだ。
彼らは『夢の国』の『キャスト』であって『ポップコーンの販売員さん』でも『掃除スタッフ』でもない。
何を聞いても喜んで答えてくれるし、大抵、園内のことはなんでも知っている。
今回私が聞いたのは
・キャラメルポップコーンを売っている場所
・グーフィーのぬいぐるみを売っている場所
・長靴を売っている場所
・映画の原画を展示しているスペース
あたりだったかな。
私はディズニーランドのアトラクションの場所は大体頭に入っているので、どうしても聞くことがマニアックになる。
マニアックというか、細かい。
しかし、みんな淀みなく答えてくれるし、説明が分かりやすい。
ワールドバザールというエリアに以前、映画の原画を展示するスペースがあったのだけど、その場所を聞いたとに、聞かれた若いキャストさんは残念そうな顔をして
「あー、今それ、なくなっちゃったんですよ。すみません。」
と言ってくれた。
実は、私がその展示を見たのは20年も前のことだ。
多分、今はビビディバビデブティックになっているところにあったのだ。
いつなくなったのかは私は知らないけど、昨日今日の話ではあるまい。
ディズニーの古い映画の息吹と文化を感じられる、大変地味ながら素晴らしい施設だったので、今回、それがなくなっていることは私にとっては軽くショックだったし、とても残念だった。
其の気持ちを正確に理解したかのようなあの対応に、とてもほっとした。
ディズニーランドというのは、もちろん好きじゃない人にとってはアホみたいな場所だろうし、好きでもないのに家族のために来ているひとなんかにとっては大変な場所だろうとは思う。
しかし、キャストさん達はとにかくそこを訪れた人たちのために一生懸命。
アトラクションも、ショーも、キャストさん達も、あの場所にある全てのものと、そこにいる全ての人が、ゲストを幸せにするために存在している。
そんな姿勢が、あらゆるところから感じられることにいつも感動する。
こんな風に、誰かを幸せにすることに、コミットしたい、という気持ちがふつふつと沸いてくる。
この格好で、とにかく私はたいきの専属のキャストになったつもり。
まさかこんな格好で疲れただの腹へっただの、押されて痛いだの、抱っこしすぎて腕が痛いだのと、言えるわけはない。
なにしろ、ミッキーの帽子をかぶっているのだ。魔法使いなのだ。
抱っこ抱っことせがまれて、結局ランドにいた時間のおそらく8割くらいは抱っこしてた。
事前に色々予約してくれていた奥さんのお陰で、ミッキーやミニー、ドナルド、デイジー、チップやデールにも会えた。
ジャングルクルーズやカントリベアシアターは随分気に入って、何度も見に行った。
あれも見せたい、これも見せたい。
色々考えながらも、たいきが行きたい方に行き、たいきが戻りたいと言えば何度でも戻る。
そのかいもあってか、たいきは飽きることも疲れてくずることもなく、最後までにこにこ笑顔で過ごしてくれた。
父親であるということは、たいきが生まれたときからたいきのためのキャストであるということだ。
いつも笑顔でいてもらうために、どうあるべきで、どうありたいのか。
そのひとつのお手本が、ディズニーランドのキャストさん達だ。
あそこまでのコミットは大変かもしれないけれど、やろうと思わなければできることはない。
子供や家族を幸せにするということは、何か奇抜なことをして喜ばせることよりも、日々の生活を笑顔でい続けさせ、過ごしきることが大切なのだ。
そのことを、ディズニーランドにいって改めて思い出した。

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