「おかあしゃんがだーいすきなあいすをかってかえろう!」

日記

保育園の帰り道。

たいきは友達と別れるところまでは全速力で走り抜ける。

よく一緒に帰るお友達のお母さんは、一生懸命子供の手を繋いでる。

お友達はたいきにつられて走ろうとするので、そのお母さんは引っ張られてなかなか大変そうだ。

申し訳ないけど、その道はほとんど車も来ないし、私はたいきが転ぶのも別に気にしないので手は繋がない。

というか、たいきはそういう所では手を繋ぐと今度は座り込んで一歩も動かなくなるので、私は手を繋ぐのはあきらめてしまった。


そのかわり、たいきは、車が来たよと言えばピタリと立ち止まるし、車が来れば「こわい!」と言ってちゃんと私にしがみつく。

そして、車道に出ることもなくちゃんと歩道を歩く。

交差点では立ち止まって左右を確認する。

そうしないと私に後ろから抱っこされてしまうことを知っているからだ。

車がたくさん通る道を歩くときは、大体、自分から抱っこしてくれと言う。

自分で歩かせている分、たいきは自分で危ない道をちゃんと判断できるようになっている。

もちろん、飛び出そうとしたらすぐに捕まえられるところに、私は常にいるけれど。

私から見ると、一生懸命手を繋がれてる子供は、どこを歩くときも同じようにお母さんの手を引っ張っているようなので、いつか手を振り払って車道に飛び出したりするんじゃないかと心配になる。


友達と別れたとたんに、たいきが

「ばっこして」

と言った。

抱っこしてくれということだ。

お友達と歩くときに抱っこで、一人になってから歩いてくれた方がいいのだけど。

抱き上げると、

「しゅーぱーいく!」

と言い出した。

スーパーにいくとお菓子だのアイスだのこんにゃくだのを欲しがるので、むやみには行きたくない。

「たいき、今日はいかない。明日にしよう。明日ならたいきと一緒に行くよ。約束。」

「や!しゅーぱーいく!」

行かないと言ったら行かない。

まあ、どっちでもいいようなものなんだけど、いきたいと言う度に行っていると、毎日いくことになってしまう。

「今日はいかないよ。」

たいきは少し考えて、また口を開いた。

「おかあしゃんがだーいすきなあいすをかってかえろう!」

これは困った。

「お母さんのために」というわけだ。

大義名分というやつだ。

そして、うちの奥さんは本当にアイスが大好きなのだ。


とは言え、先週も同じことを言ってアイスを買って帰って、結局全部一人で食べてしまったことは知っている。

「お母さん、今日はアイス食べないよ。」

たいきはとても不服そうだったけれど、なんとかその帰ることを納得してくれた。

暗い夜空を見上げる。

「きょうはおちゅきしゃまがいないねぇ」

確かに。

今日は星は出ているけど、月は出ていないようだ。

「きえーなおちゅきしゃま、いないねぇ」

アイスのことはすっかり忘れてお月さまを探し始めたたいきを抱っこして、そのまま家路についた。

明日は多分買ってやることになるだろう。

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