お月さまが家の中にかくれた

日記

保育園のお迎えから帰宅すると、たいきがお母さんのところに飛んでいった。

「おつきしゃまがね、いえのなかにかくれたよ!」


保育園からの帰り道、今日は、それはそれはきれいな舟月が西の空に浮かんでいた。

いわゆる三日月というやつだ。

西の地平に出たばかりの三日月は空に浮かぶ舟のように横たわっていて、これを舟月と呼ぶ。

「たいき、今日はきれいなお月さまが出てるね」

「きいろいおちゅきしゃま!」

「三日月だよ。舟みたいでしょう。舟月(しゅうげつ)っていうんだよ。」

「みかじゅき!」

「きれいだねえ。」

「おちゅきしゃま、きれいねぇ!」

たいきは月が好きだ。

テンションが高い。


ふたりで三日月を眺めながら歩いていると、西の低い空に上がっていた月が建物の影にかくれた。

「あ、お月さまがばいばいしたね。」

「えーのぁかに、かくえた」

「お月さま、隠れちゃったね。」

「えのぁかに、かくえちゃった」

「ばいばいしたね。」

「えのぁか?」

何をいってるかわからなかったので聴こえないふりをしてしまっていたけど、ここで意味がわかって、あわてておうむ返しする。

「そうそう、家の中に隠れちゃった。」

「いぇのゃか!」

「家の中」

「いぇの、にゃか!」


そうこうしているうちにまた月が現れ、そしてまた、家の影にかくれた。

「あー。また隠れちゃったね。」

「いぇのなかに、かくいぇたった!」

月が家の中にかくれたのがよほど面白かったと見えて、そのあと家につくまで「いえのなか、いえのなか」と叫んでいた。

パッと聞いて意味がわからないことでも、ちゃんと何回も聞き直すと意味のあることを言っている。

聞き取れないし、大人の発想では思い付かないことなので、なかなかすぐには理解できなかったりもする。

しかし、逆に言えばたいきはまだ妄想や想像でものを言うことはないかもしれない。

事実あったことを、彼なりの理解と言葉で精一杯表現しているのだ。

出来る限り聞き漏らさず、ちゃんと聞いてあげて行きたい。

カバに夢中のたいき

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