天高く馬肥ゆる秋

日記

たいきの鼻水とせきがまた出てきた。

夜中にせきで何度か目を覚ます。

昨日はそれで病院に連れていこうと思って保育園にも遅刻の連絡までしたのだけど、不思議と朝になるとせきが出なくなったのでいかなかった。

残念ながら昨夜もせきが出ていたので反省して、今朝は不退転の覚悟で保育園に連絡。

今度こそいつもの病院に連れていった。


前回は予防接種で、一日で三本注射を打つと言う大変なイベントだった。

今日は、たいきは当然病院にいくのをひどくいやがる。

「今日は注射はしないよ。もしもしだけ。お腹と背中にね、もしもーしって。それでお薬もらうだけ。たいきはお薬好きでしょう?」

「うん、おくしゅり、もらう」

なんとか説得して 病院にたどり着いた。


待合室ではやっぱり緊張の面持ち。

タイミングもタイミング。

ちょうど 診察室から大きな泣き声が聞こえてきた。

「あかちゃん、えーんって泣いてるねぇ」

「うん」

「たいき、こわい?」

「ちょっちょ、こわい。」

「注射してるのかもね。」

「たいちゃん、ちゅうしゃ、や」

「注射は今日はしないからね。もしもしだけ。お父さんもいるからね。」

ちなみに注射のときはお父さんは別室待機なのだ。

どこでもそうなのかな?

たいきは、うん、とうなずいた。


診察は滞りなく終わった。

もしもしでもなかなかったし、お口あーんも先生に言われる前にできて、先生に誉められた。

今回は先生にちゃんとバイバイもできた。

ありがとう、はいえなかった。

2才になって、少し人見知りが出てきている気がする。

待合室で服を着せていると、なんだかたいきが誇らしげにしていて、服も自分で着たがった。

なんか、泣かなかったことに自信を得たのかもしれない。

シャツを頭に被せてやって、あとは自分で着てごらんと言ってみた。

何回か首の穴から手を出したけど、このたびに

「ちがうちがう、ここじゃない。こっち!」

といって袖口を自分で指差す。

素で間違っているのか、こういうひとりボケのりつっこみなのかはよく分からない。

根気よく眺めていたら、5分くらいかかったけどちゃんと自分で着てみせた。

あーあ。

またひとつ自分でできることが増えてしまった。

寂しいなと思いながら、めちゃくちゃ誉めて、抱き締めて、頭をグシャグシャに撫でたら、たいきは破顔した。


外に出るとすっかり秋の空。

白い雲の隙間に真っ青な空色がのぞく。

天高く馬肥ゆる秋。

たいきはどんどん大きくなる。

そろそろ靴も買い換えなきゃいけない。

そろそろ14センチでは小さいようだ。