外まで聞こえる大声でたいきが泣いていた

お父さんであること

今日は奥さんが残業で遅くなった。

嫌な予感はしてた。

案の定、たいきはお風呂に入りたくないという。

しかし、寝る時間は近づいてくる。

お風呂にはどうしてもいれたい。


今日も保育園で力一杯遊んでいたたいきは、明らかに汗くさい。

無理に服を脱がせようとするも、この世の終わりのような金切り声をあげる。

仕方なくそのままお風呂に強制連行するも、全く諦める気配なし。

風呂場で服を脱がせる。

大絶叫続行。

ずーっと

「こあい!こあい!いや!やーーー!」


たいきの体を洗おうとしても身をよじって逃げる。

どうでもいいルールを決めることについて」にも書いた通り、大人の事情をたいきに押し付けるのは最小限にしたいといつも思っている。

しかしこればっかりは話が違う。

押し付けざるを得ないものだって、あるのだ。

「ごめんね」

を繰り返しながらも、力ずくで体を洗い、頭を洗い、顔をふく。

ちょっと気を緩めると立ち上がって風呂のドアを叩こうとする。

そのまま自分の体もなんとか洗い終えて、ようやく風呂から連れ出す。

一向に絶叫は収まらない。

オムツをはかせるのも一苦労。

今度は「ぱんつや!ぱんつや!」を繰り返す。

目を離すと、脱ごうとしてる。


奥さん帰ってきたとき涼しくしといてあげたいのでクーラーはつけときたいけど、たいきは服を着ようとはしない。

なんとかTシャツだけ着せたものの、全力で泣きわめきながら、渾身の力で服を引っ張って脱ごうとしている。

脱ぎかたももうわかるらしい。

脱げるのは時間の問題だ。

さすがにこれ以上押さえつけるのも嫌だし、なにより疲れた。

と、やっぱり脱いでしまった。


途方にくれているところに奥さんが帰ってきた。

たいきは相変わらず絶叫している。

「外まで聞こえてたよ~」

という奥さん。

たいきは混乱しすぎて「おかあしゃん、や!」と叫び、私に抱きついてきた。

私の顔を見て、あれ?これはちがう、と思い直したらしく、あわてて「おとうしゃん、や!」と言い直して奥さんに抱きつくと、おっぱいにしゃぶりついた。

さすがに、おっぱいを口に含んで叫ぶことはできない。

40分ぶり?くらいの静寂が訪れた。


やれやれ。

こういう日もあるよね。

全力で「お風呂入ろ?」が聞こえないふりをするたいき