お父さんであること, 子育てを考える

親がスマホを見ることととネグレクトについて (スマホ育児)

こんな風景を想像した。

暖かい春のある日、山に囲まれた畑で若いお母さんがモンペみたいなのはいて頭にはほっかむりをして子供を背負って農作業をしてる。遠くでヒバリが鳴いていて、お母さんの背中では子供がふみゃふみゃ泣いていた。やっと一息ついて木陰に座り遠くの山を眺めるお母さん。いつしか子供はぐっすり寝てしまった。

こんな風景を想像した。

今で言う古民家みたいな家で、お母さんがはたきがけ。子供が隣の部屋でにゃあにゃあ泣いてお母さんを呼ぶ。お母さんはとりあえず掃除を済ませて洗濯をして昼ごはんの支度をしないといけないのだけれど、掃き掃除まで終わったところで子供の様子を見にいく。オムツだけ変えてやって、新たに発生した洗濯物、その布おむつを持って洗濯に行く。せっかく来てくれたおかあさんが行ってしまって、子供はまた泣き出した。授乳の時間にはまだすこし早い。

こんな風景を想像した。

子供が熱を出して泣いている。お母さんは子供を抱っこしたままとりあえず本棚から、子供が生まれたときに勧められて買った「家庭の医学」という分厚い本を取り出してくる。子供は怒ってお母さんの顔に手を伸ばす。お母さんはちょっと困った顔でその手を避けながら生懸命調べ物。とりあえずいつから熱が出てミルクはいつどのくらい飲んで、どんな様子だったかのメモを作る。


こんなことがあった。

奥さんは仕事、子供は熱で保育園お休み。家で2人きり、子供を抱っこして掃除をしてるところに仕事の部下から電話。どうも緊急のトラブルらしい。簡単に状況を聞いてとりあえずの対応を指示する。こどもがスマホに触りたくて手を伸ばすけれど割らせてくれないことに怒って泣き出した。部下が電話口で「すみません。お子さん大丈夫ですか?」と気遣ってくれる。「ああ、大丈夫。これは熱で泣いてるんじゃなくてスマホ触りたくて泣いてるんだ。ありがとう。」といって、また何かあったら連絡するようにいって電話を切った。

こんなことがあった。

子供が熱を出して病院に行ったのだけれどあいにく日曜日でかかりつけの先生はお休み。近くのショッピングモールに急遽向かう。確か病院があったはずだ。その場でスマホを取り出してショッピングモールに行くバスがあったかどうか調べる。ついでにTwitterでこどもの症状を呟く。すぐに、親切なお母さん達がが似たような症状でこんなことがあったとか、お医者さんにこんなことを言われたとかリプライしてくれる。どうもすぐ死ぬようなことではないかもしれない。心配は心配だけど、焦っても仕方ない。少し落ち着いた。1時間三本しかないバスは諦めてタクシーに乗り込んだ。

こんなことがあった。

月曜日に子供を連れて病院へ。診察も終わってとりあえず薬をもらって、一息ついたところで、心配してるはずの奥さんに先生との会話を簡単にLINEで報告。とりあえずすぐに帰ってくる必要はないけどインフルエンザらしいので1週間は保育園お休み。明日と金曜日は仕事休めるけどできれば水木は奥さんの仕事で調整できないか聞く。無理ならこちらのアポをずらしてなんとかするけど早めに連絡欲しい。奥さんからすぐに返信があった。上司が昼過ぎに帰ってくるので午後イチで相談して連絡するとのこと。よし。ようやくこどものほうを見ると、さっきまで怒って泣いてたのがいつの間にか寝てしまっている。ごめんね、さみしかったねと呟いて、そのままベビーカーを押して歩き出した。


親が子供をほっといてスマホを覗き込んでいると、すぐにネグレクトだのかわいそうだの虐待だの言う人が現れる。

まず、言葉も通じない、ベビーカーに乗せなきゃいけないような歳の子供を外に連れ出すのはまず、病院行くときが一番多い。そのことは知ってほしい。

こどもがかわいそうなことくらい知ってる。どうしようもなく連絡したり調べたりしなきゃいけないものがある時はあるのだ。

それに、別に、昔のお母さんたちだって四六時中こどもを見つめて生きていたわけではない。

この6つのシチュエーション。どれかひとつでも、他人から虐待とかネグレクトとか言われなきゃいけないことがあるだろうか。わたしは、あるとは思わない。


そして、実はこんなことすらどうでもよくて、いまも昔も、人には息抜きが必要なときはたくさんある。

イライラしちゃったとき、疲れて無理なとき、とにかく一息いれたいとき、そんなときは、子供が起きていようが寝ていようがある。子供を傷つけないために息抜きすることは、本当にとても大事なことなのだ。

子供を置いてお出かけしなくても、高いお金を払わなくても、手を伸ばせば届くところに息抜きの世界が広がっている。それがスマホなのだ。

素晴らしいじゃないか、と私は思う。

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