1歳児とラーメン屋に行ったはなし④ お酢と醤油とティッシュ

お父さんであること

ラー油の次にたいきが手を伸ばしたのはお酢。

これはチャンス。

とりあえずお酢のビンに触らせる。

それからそれを取り上げる。

「これがさわりたいの?」

「うん」

そこで、たいきに手を出させて、そこにお酢を一二滴たらしてやる。

「くんくんってしてみな」

わたしの鼻先にたいきの手を持ってきてくんくんするそぶりをして

大げさに「うわー」とやってみせる。

たいきも恐る恐るマネをする。

お酢の匂いを初めて嗅いだたいきは文字通り仰け反って、目を白黒させた。

「ほらね、これもまだたいきには早いの。美味しくなるのはもう少し大人になってからだよ。こっち(しょうゆ)もおんなじだよ。」

これで調味料には興味を失った。

当然次はティッシュの番。

どうせ食事で数枚は使うので、何枚か取り出すのは放っておいた。

と、ここでようやく店員さんが料理を持ってきた。

美味しそうな料理が机に並び、たいきの気持ちは完全にそっちに移った。

助かった、と胸をなでおろした。

1歳児とラーメン屋に行ったはなし⑤